2022年11月3日木曜日

吉野の紅葉見物2日間の旅 2022/11/3

近鉄電車の株主優待は、近鉄全線で乗車可能な普通乗車券が4枚なので、夫婦で往復できる。遠くに行くとなると名古屋か、前回のように伊勢・志摩になるが、今回は夫婦で吉野へ紅葉見物に行くことにした。上本町駅でポスターを見ると、金峯山寺の仁王門修理の勧進として、重要文化財の金剛蔵王大権現3体が特別御開帳中とのことなので、コレも目当てに行くことにする。

近鉄で吉野まで移動したあとはケーブルカーで登り、金峯山寺、吉水神社、竹林院群芳園と巡って、ホテルは「芳雲館」に宿泊した。ケーブルカーは2機で運行していて、一機は桜、もう一機は紅葉の柄でペイントされている。


まず目指すのは金峯山寺。総門にあたるという「黒門」をくぐり、赤く色づいた楓を見ながらお寺へ向かう。境内に入る脇には「後醍醐天皇導稲荷」があり、京都を脱出して吉野へ向かう後醍醐天皇がや道に迷ったときに、紅い雲で吉野への道を示してくださったのが稲荷社らしい。本堂は高さ34mあり、現存する木造建築としては東大寺の大仏殿に次ぐ大きさだとか。たしかに間口が七間もある建物で非常に立派だ。

昼ごはんに柿の葉寿司の付いたうどん定食を食べて、吉水神社に向かう。

吉水神社は、二礼二拍手一礼の普通の手順とは参拝の仕方が異なっていて、十七の神を祀っているため拍手を十七回する「二礼 十七拍手 一拝」。一七の拍手は、四、四、四、四、一で区切ると、参拝の作法に書かれている。

境内には、弁慶が指で岩に押し込んだという「弁慶の力釘」がある。源頼朝に追われた義経が吉水神社に隠れていた時に、取り囲んだ追手の前に二本の釘を持った弁慶が飛び出して、目の前にあった岩に釘を親指で打ち込み「力自慢をいたそうぞ!」と叫んだという言い伝えらしいが、たしかに岩に釘の頭が二本見えている。また、ここからは「一目千本」と呼ばれる吉野の桜が見渡せて、春の花の季節は見事だろうと思わせられた。
 

北の門は「北闕門(ほっけつもん)」と命名されており、ここで「臨兵闘者皆陣烈在前」の九字を切ると邪気が消えて元気がみなぎり、パワースポットとなっているそうな。九字の切り方の作法も掲示されている。
 

この日の観光最後は「竹林院群芳園」。宿泊もできる庭園で、秀吉が吉野の花見を行った際に、千利休が庭園をデザインしたという言い伝えだ。紅葉もきれいだったが、苔も美しい庭だった。

本日のお宿は「芳雲館」。入り口を入った正面が広間になっていて、ここでくず餅をいただきながら一服し、そのあと部屋に案内される。道路側から一階に入っても建物は傾斜地に建てられているため広間側は二階に当たり、眼前に吉野の山や桜を見渡せる。このような建て方を「吉野建」というそうだ。


0 件のコメント:

コメントを投稿